和歌山県で人気のインドカレーおすすめランキングBEST10

美味しいインドカレーの選び方

1.国や地域による味の違いで選ぶ

インドカレーと一言で言っても地域によって味は全然異なっている。例えば北インドではバターチキンをはじめとするクリームが入ったマイルドなカレーにナンやチャパティをつけて食べるのが一般的だが、南インドでは野菜や豆のカレーが多く、油をほとんど使わずにシャビシャビのカレーをご飯で食べる。西海岸では欧州風のカレーがあるし、東側ではベンガル料理という独自の食文化がある。

自分好みのインドカレー店を見つけるために、まずは地域による味の違いや特徴を見ていく。

北インド

北インドでは肉や豆のクリーミーなカレーが多い。日本でインドカレーといえば北インドカレーなのでイメージしやすいと思う。バターチキンはよく知られた北インドカレーだが、それ以外にも、チキンパニール、マトンララ、サグマトンなど数え切れないほどのメニューがある。クリームやナッツペーストを多用するのでまったり感のあるカレーが多い。

主食は日本ではナンが人気だが、ナンはタンドールがないと作れないのでインドでは鉄板で簡単に作れるチャパティのほうが一般的だ。

北インドはイランやアフガンなどの中東の食文化の影響を受けているため、タンドリーチキンを始めとするタンドールを使った肉料理もよく食べられる。

南インド

南インドカレーはあっさりした魚介や豆系、野菜系のカレーが多い。南インドカレーと言えばミールスが基本で、大きく分けて肉が入ったノンベジミールスと野菜や豆だけのベジミールスの二つがある。

主にライスを中心にして、豆のカレー、サンバル、ラッサム、ワダ、パパドなどがのったワンプレートの定食だ。一つずつを順番に食べていくというよりはちょっとずつ混ぜながら食べるのが基本的な食べ方だ。

ベンガル地方

インド東部からバングラディッシュ西部に渡るベンガル地方ではベンガル料理と呼ばれる独自の食文化がある。和食のように魚や豆、野菜を使った料理を米で食べる。

海水魚だけでなく川魚もよく使うのもベンガル料理の特徴。脂っこい食べ物が好まれないので蒸して調理する料理も多い。味付けはマスタードを多く使うという特徴がある。

コース料理のようにダール（汁物）、野菜、魚、肉、ご飯ものなどの順番で食べる。

西海岸地方（ゴア州）

インドの西部に位置するゴアはポルトガルの占領地だった影響で、欧州料理の影響を強く受けている。白ワインやビネガーなど欧州の食材を使う。インドでは豚肉は宗教的な理由で食べることはないが、ゴア地方だけは豚肉を使ったカレーがある。

ネパール

ネパールは歴史的にも地理的にも北インドとの交流が盛んなため食文化も北インドに似ている。ダルバートというおかずが盛られたワンプレートメニューが一般的で、カレーやおかずもご飯で食べる。

使う食材やスパイスの種類は北インドカレーに近いが、ネパールカレーのほうがシャビシャビしていて汁っぽいので、あっさりした味わいのカレーが多い。

スリランカ

スリランカカレーは魚介や豆、野菜を材料によく用いる。モルディブ・フィッシュというスリランカ式の鰹節のような食材を用いるので、魚の旨味が効いていて日本人には馴染みやすい味だ。辛さもインドと比べると控えめで、ココナッツミルクがカレー自体を食べやすくしてくれる。

2.タンドールのあるお店はより本格的な味を食べれる

タンドールとはインド料理で使われる縦に細長い円筒形の窯のこと。細長い鉄の串を使って焼き鳥のようにお肉を刺して窯の中で焼き上げる。遠赤外線の効果で中までじっくりと火が入るため肉は肉汁の旨味が閉じ込められてジューシーなでき上がりになる。

タンドリーチキンやシークカバブはよく知られたタンドールの料理の一つ。ちなみにナンはこの縦に長い窯の内側に沿うように貼り付けて焼き上げるため、縦に細長い独特な形状に仕上がるのである。

タンドリーチキンとナンを作る調理器具だとすればインド料理屋には必ず置いてあるものだと思われるが、タンドールはかなりの高級品で決して気軽に導入できるものではない。また、窯の温度は平均して400〜500度にもなるので専門の料理人でないと扱うことはまず難しい。経験や知識のない素人だけの店ではまず導入は無理だし、専門のインド料理屋でもよほどこだわりがないと導入していない。

以上のことから、タンドールのあるお店は二つの意味でおすすめだ。第一にタンドールで焼いた本格的なタンドリーチキンやナンを食べることができるということ。第二にタンドールを扱える本物のインド人シェフがいるということ、すなわちプロのシェフが作った美味しいインドカレーが食べられるということだ。

3.辛さを調節できるお店を選ぶ

インド料理を食べる上で辛さが調節できるかどうかは重要なポイントなので事前に確認しておきたい。高品質な食材を使って最高のインド人シェフが美味しい料理を作ってくれたとしても辛すぎたら味覚がおかしくなって、それを美味しいと感じることはできない。

私自身も数え切れないほどのインドカレーのお店を食べ歩いてきたこともあり辛さには慣れている方だが、それでも辛すぎるカレーは食べるのが難しいことも多々ある。

好みの辛さも人によって全く違う。同じ辛さのものを食べても人によって感じ方が全く異なるのはごくごく自然のことだ。だからこそ、辛さが調節できるお店というのは顧客思考だと思う。期待して訪れたお店だったのに辛すぎて何も感じないなんて悲しいことにはならない。

辛さが調節できること、特に日本人の舌に合わせてマイルドな辛さを用意してくれている店を選ぶのが良いと思う。そして、最初に訪れるお店では控えめな辛さで注文しよう。辛いものを甘くはできないが、後から辛さを足すことはできるからだ。